1)材料
- プラグコード&プラグキャップ
これはやったほうがいいです。分かる人なら体感可能。お勧めはテイラーのキャップ一体型シリコンコード。 - 軽量クーリングファン
これもやったほうがいいと思います。キタコよりもデイトナの軽量クーリングファンのほうが調子が良い。しかしデイトナだけに、きちんと取り付けないと簡単に割れます…。 - エアフィルター
ノーマルエアクリーナーボックスを使うタイプとボックス要らずのキノコ型があります。キノコ型の方が吸入効率が良いのでパワーアップが可能ですが、メインジェットの交換が必要なのと、音が下品でうるさいこと、燃費が悪くなること等の副作用があります。私のお勧めはノーマル形状のPOSHハイフローフィルターです。デイトナの3層構造ターボフィルターと比べて、まめな清掃が必要などのめんどくささはありますが、湿式2層構造なので吸入効率は上です。 - ハイスロットルキット
これは微妙です。確かにアクセル全開時にグリップを握り直さなくていいのは便利です。しかし、スクーターはあくまで機械に頼った自動変速機を使用しているので、アクセルだけガバっと開けてもついて来ません。逆に言えばグリップを握り直すくらいの余裕と繊細さが必要かと…。う~ん、(-_-;) とりあえずはつけるのもありっ!! - インテークチャンバー
これは付けてはいけない物のひとつです。もう付けてしまった人は早めに友達に売りつけましょう。(^_^;) - アルミステッププレート
これは好みの問題ですが、ZRなどで、ステップ位置がしっくりこない場合なんかに良いと思います。ちなみに雨の日はかえって滑りますし、シューズとの相性もあります。 - 高効率ヘッドバルブ
アプリオ・JOG-ZII以前のJOGのヘッドライトははっきり言って暗すぎます。高効率のものと交換して安全性を高めましょう。ちなみにノーマル形状の安価なタイプと高価なハロゲンタイプがあります。お財布と相談してください。 - スズキ系ウインカーリレー
ヤマハ純正のリレーは、その形状からかあまり強く作られていません。製作元は同じですが、スズキ車に使われているリレーに換えると壊れないし、音質も変わって動作もキビキビします。まあ、速さには全然関係ありませんが。 - ハイコンプパッキン
これはお勧めです。キタコさんから出ている薄いヘッドガスケットと厚いベースガスケットのセット。当然圧縮比が上がるのでトルクが増えて若干加速が良くなります。 - 軽量ピストンピン
これもお勧めです。ノーマルよりも若干軽いピストンピンに交換することでフリクションロス(というか慣性力の問題)が減って高回転まで回るようになります。上のハイコンプパッキンとセットでやると効果的です。CDI、チャンバー・スポーツマフラー、ハイフローフィルターとの組み合わせでミドルチューン完成ですが、ここらへんからプラグのチェックやいいオイル&ハイオクが必須になってきます。 - ハイコンプピストン
効果は絶大、耐久性は激減の諸刃の剣です。はっきりいってお勧めしませんが、どうせやるならピストンリングが1本のタイプがいいでしょう。公道使用では安全を考えて最低でも500Kmでオーバーホールが必要です。それ以前であってもいつ壊れるか分かりません。オイルはカストロールTTSクラス、レギュラーガソリンは厳禁です。 - ボアアップ
JOG用ではだいたい68ccを上限として各社からキットが発売されています。しかし、このキットを買ってきてそのまま付けて走ったらおそらく焼きつくでしょう。組み込みの際のバリ除去、アタリ出し&アタリ取り、適切なオイルやグリスの添付、さらには組みあがった後の適切な馴らし、的確なオイル管理など、はっきりいって公道チューンとしてのハードルは高いです。ただ、高いハードルを越えたその代償はすさまじいです…。おそらく街中走行では400ccネイキッド並みの機動力を得ることになります。仙台市内で遭遇して私が負けたのは、ウイリーすり抜けをやっておられたNinja900Rだけです…。 - ビックキャブ
有名なカスタムポイントの1つではありますが、公道チューンに限って言えばあまりお勧めしません。ノーマルエンジンにつけても無意味ですし、スクーターの場合はチャンバー装着車でもあんまり効果がありません。というより、その副作用が大きすぎるのかもしれません。タンクの小さなスクーターにはガス消費量増大による航続距離減少は死活問題ですし。お金と腕があまっている方はお試しあれ。 - エンジン載せ換え
はっきりいって反則です(笑)。具体的にはアクシス90やJOG90のエンジンをそっくりそのまま移植します。でもそのまま走ってもただただ遅いです。ノーマルの90ccスクーターに乗った経験のある人は分かると思いますが、パワーの出かたが穏やかで、でもだらだらと100km/h位まで伸びます。原因は高年齢層と2名乗車を考慮した駆動系のセッティングにあります。ということは第4回で述べた駆動系セッティングを行えば、それこそ怪物に化けることも可能ということです。ウイリーで400ccを抜くことも夢じゃない?! - ヘッド面研ポート研磨
さらなる高圧縮・高回転を求めたチューニングです。50ccの限界を試したい人や、90ccエンジンでさらに暴力的なパワーを手に入れたい人はどうぞ。ここまでくるとすでにこのコンテンツの趣旨をそれはそれは大きく外しているので、コメントは控えます。がんばってください。
2)方法
各チューンのやり方にそって行ってください。
フレンドリーなバイク屋さんに相談するのが最も確実です。
3)終了
私がお勧めしたチューンは、わりとチープでそれなりに効果があると思うものです。
この他にもスクーターチューンは世の中にたくさんありますが、あまり無理はしないように。
あくまでノーマル状態が最高のバランス、本当のJOGなのです。
スマートな改造は下品な改造に勝ります。
ジェントルな公道チューンを心がけてください。
**補足
これで第1回から第7回まで続いてきたJOG改造講座もひとまず終了です。
超ビギナー向けと言いながら、肝心なところを端折ったり、分かりづらいところも多かったと思いますが、JOGチューニングの大まかな流れを感じ取ってもらえれば幸いです。
長期間、最後までのご愛読ありがとうございました。
最後になりますが、おまけとして私が出したマフラー別ベストセッティングの例を次に載せておきました。
皆さんのセッティングの参考にしてください。
次回は おまけ マフラー別セッティングデータ例?!